docomo 通訳電話サービス モニター
NTTドコモは2011/11/4に携帯電話を通して日本語と英語など異なる言語を通訳してくれる「通訳電話サービス」を2011/11/9から試験提供すると発表しました。
試験サービスの提供対象の一般公募者数は約400人で、運よくそのうちの1人に入ることができましたので、今日の記事はそのサービスについて記述したいと思います。
※ NTT docomo に事前に問い合わせをおこない、記事を書いても良い許可は得ております。
docomo 通訳電話サービス
http://pr.docomo-translation.com/index.html
このサービスは、スマートフォン、FOMA携帯で「日−英」「日−韓」「日−中」の会話を可能にする自動翻訳サービスになります。
このサービスは2種類の利用方法があります。
・対面利用
1台の端末を使って、交互に話していく利用方法
※ FOMA端末では利用できません
・遠隔利用
離れた場所にいる相手と電話で話す利用方法
使用している端末は GALAXY S SC-02B Android 2.3.3 です。
アプリのアイコンは次のようになっていました。
アプリ名は『Interpreter Phone』という名前です。
アプリを起動すると「はじめに」として、この通訳電話サービスについての注意事項が記載されています。
UI はAndroid の標準TabWidget のようです。
とてもシンプルですね。
メニューボタンを押すと
・設定
・会話履歴
・ヘルプ
・お知らせ
・終了
の5つが表示されました。
[設定]
利用履歴保存設定:保存する/保存しない
翻訳文字サイズ設定:大/中/小
バージョン:1.02_S
[会話履歴]
設定で利用履歴保存設定を「保存する」にした場合、ここに通訳履歴が残ります
対面利用と遠隔利用の履歴が
・サービスを使用した日時
・通訳した文言
が表示されます。
[ヘルプ]
対面利用と遠隔利用の使用方法について日本語と英語で記述されています。
ローカライズされていなく、日本語の説明の後に英語での文言が表示されているだけになります。
[お知らせ]
ブラウザが起動し、通訳電話試験サービスのページが表示されます。
[終了]
アプリの終了になります。
サービス利用中の場合は、サービスも同時に終了します。
『対面利用』は次のような画面になっています。
現在は試験段階なので「日本語 ←→ 英語」のみになっております。
利用開始ボタンを押します。
プログレスダイアログが表示され、非通知着信が掛かってきます。
着信を受けると、通信が発生し、次のようなページに移ります。
「発信を開始する」ボタンをタップすると、「お話しください」と表示され、「ピッ」という音が聞こえます。
これでサービスの利用開始になります。
今度は、長い文章を翻訳
NTT docomoのサイトにある通訳電話サービスの概要を読み上げました。
「通訳電話サービスでは、話した音声がネットワーク・クラウドに配備されたシステムげ処理され、指定した言語に翻訳された音声、テキストが相手に伝えられます。
端末だけでは実行できない、高負荷な処理を実現しています。」
うまくいきませんでした。その場合は画面左上にある(取り消し)ボタンをタップするとアナウンスで『今の翻訳は間違えです』としゃべってくれます。
※ 対面利用では、電話をスピーカーにしないと、ほとんど会話が聞き取れないので注意
次に『遠隔利用』のタブをタップすると次のような画面が表示されます。
こちらも対面利用と同じく試験段階なので「日本語 ←→ 英語」のみになっております。
利用開始ボタンを押すと、対面通話と同じくプログレスダイアログが表示され、非通知着信が掛かってきます。
着信を受けると、通信が発生し、次のようなページに移ります。
ここで、通話相手に翻訳サービスの注意事項などが話され、相手が承諾するとサービスが開始されます。
「発音を開始する」ボタンをタップしてから会話をすることで相手に翻訳内容が伝わります。
ただし、あくまで電話の上にこの翻訳サービスが乗っている状態なので、相手に日本語の会話内容が聞こえた後に、翻訳された内容が伝わります。
以上で簡単ながらNTT docomo の通訳電話サービスになります。
ここから、下はこのBlogの筆者 Samril 個人の意見になります。
・UI
UIですが、Androidのシンプルなつくりとなっているのはいいと思いますが、少し華がないと思います。
Android Developer でも UIデザインについての記述もあるので、それを参考にして作ったほうがいいかもしれません。
http://www.slideshare.net/AndroidDev/android-ui-design-tips
http://developer.android.com/guide/practices/ui_guidelines/index.html
ただし、今回はあくまで試験サービスというところで、UI周りよりも通訳サービスを重視したテストに置いていると思うので、UIはリリース時に期待しています。
・ローカライズ
日本語と英語の表示が同時にされています。
Andoridは、リソース管理が容易にできるので、2つの言語を同時に表示するのではなく、きちんとローカライズすることでよりわかりやすくなりと思います。
これを見る限りで判断してしまいますが、ソースコードもかなり複雑化していると思います。
・精度
試験版としては、とても良い翻訳精度だと思います。
リリース版になったときには、さらに精度が向上していることいいですね。
(日本語の認識精度が90%とありましたが、僕の場合は70%くらいだと感じました)
また、固有名詞(人名)など、ある程度登録しておくことができるようになれば、最高ですね。
・細かな点
- 電話が立ち上がったときに、対面利用のときは自動的に「スピーカー」になれば使い勝手が良い。(ただしこれはシステム的にできるのか?)
- 通話した内容を再度、相手に通知してくれるようにして欲しい
- 会話履歴がリスト表示(翻訳サービスを開始した日時のみ)になっているが、これだけではわかり辛い
- 上の図(長い文章の翻訳)にもあるように長い文章はあまり翻訳には向いていない(文章が途中で切れる)ようです、ここの対応をどうするのか
- 遠隔利用で通話先の相手への「非通知」として繋がってしまう、相手が非通知拒否設定などの場合はどうするのか
docomo の本気をもっと見たい!